第6章 画像の加工(前編)切り抜き・余白・リサイズ(約4,274文字) 記事一覧
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第6章 画像の加工

この章でわかること


なぜ加工が必要なのか

生成しただけの画像は、そのままでは申請できません。

理由は3つです。

  1. 背景が透明になっていない
  2. サイズが規定と違う
  3. セリフの文字が入っていない

つまり、加工は「作品を審査に通せる形にする工程」です。

ここを丁寧にやると、リジェクトが激減します。

私の経験では、リジェクトの原因は画像の仕様不備がいちばん多いです。

絵の内容ではなく、余白や透過で返ってきます。


加工の全体像

作業の流れはこうです。

生成画像(背景あり・文字なし)
   ↓ ① 切り抜き(背景を透明にする)
   ↓ ② 余白調整(端に接触させない)
   ↓ ③ リサイズ(規定サイズに合わせる)
   ↓ ④ 文字入れ(セリフを載せる)
   ↓ ⑤ フチ付け(読みやすくする)
   ↓ ⑥ PNG保存(透過を保持)
   ↓ ⑦ ファイル名を統一
   ↓ ⑧ スマートフォンで確認
完成(申請できる画像)

1枚あたり、慣れれば2〜3分です。

40枚で2時間ほど見ておくと安全です。


使えるツール5つ

まず、道具を決めます。

各サービスの機能や料金は変わる可能性があります。

最新の情報は、各公式サイトで確認してください。

1. Canva(キャンバ)

Webブラウザで使えるデザインツールです。

パソコン操作に慣れていない人には、いちばん扱いやすいです。

2. ibisPaint(アイビスペイント)

スマートフォン・タブレット向けのお絵かきアプリです。

指やタッチペンで細かい修正ができます。

3. Photopea(フォトピア)

ブラウザで動く画像編集ツールです。

操作画面がPhotoshopに近いので、慣れが必要です。

でも、インストール不要でブラウザだけで動きます。

4. LINEスタンプメーカー

LINE公式のスタンプ作成アプリです。

アプリ経由で申請まで進める流れも用意されています。

利用できる機能や申請フローは変更される可能性があります。アプリ内の案内とLINE Creators Market公式ガイドラインを確認してください。

5. Python(パイソン)

プログラムで一括処理する方法です。

第11章とこのリポジトリの scripts/ フォルダで、そのまま使えるスクリプトを用意しています。

プログラミング経験は不要です。コピーして実行するだけです。

おすすめの組み合わせ

私が実際に使っている組み合わせを書きます。

Photopea(ブラウザで動く画像編集ツール)

Photopea(ブラウザで動く画像編集ツール)


① 切り抜き(背景を透明にする)

いちばん重要な工程です。

方法A 自動の背景削除を使う

多くのツールに「背景削除」「背景を消す」というボタンがあります。

手順

  1. 画像を開く
  2. 「背景削除」を実行する
  3. 結果を拡大して確認する
  4. 髪の細い部分、指の先が欠けていないか見る
  5. 欠けていたら手で塗り足す

注意点

白い服のキャラクターでは、服が消えることがあります。

第5章で「背景を薄いグレーで生成する」とお伝えしたのは、これを防ぐためです。

方法B 被写体を選択して切り抜く

手順(Photopeaの場合)

  1. 画像を開く
  2. 選択ツールで、キャラクターの外側(背景)をクリックする
  3. 選択範囲を少し広げる(1〜2px)
  4. Deleteキーで削除する
  5. 市松模様(透明を表す模様)になったことを確認する

方法C 消しゴムで手作業

枚数が少ないときや、細かい部分だけ直すときに使います。

手順

  1. 拡大表示にする(200〜400%)
  2. 消しゴムツールを選ぶ
  3. 背景部分を消していく
  4. キャラクターの輪郭ぎりぎりまで消す

時間はかかりますが、確実です。

透過できたか確認する方法(重要)

見た目では絶対に判断できません。

確認手順

  1. 新しいレイヤーを作る
  2. そのレイヤーを黒または濃い青で塗りつぶす
  3. そのレイヤーを、キャラクターのレイヤーのに移動する
  4. キャラクターの周りに白い部分が出ていないか見る

白い四角が出たら、透過できていません。

白いフチが細く残る場合は、選択範囲を1px内側に縮めてから削除し直します。

透過できているかは、暗い背景に重ねて確認する

透過できているかは、暗い背景に重ねて確認する

透過の成功例と失敗例(暗い背景に重ねて比較)

透過の成功例と失敗例(暗い背景に重ねて比較)


② 余白調整

キャラクターを画像の端まで大きく描くと、審査で指摘されることがあります。

なぜ余白が必要なのか

トーク画面でスタンプが表示されるとき、周囲に少し空間があるほうが見やすいです。

そして、端に接触していると、環境によって切れて見えることがあります。

余白の目安

公式ガイドラインに数値が示されています。

2026年7月30日時点の記載では、次のとおりです。

トリミングされた画像の外枠とコンテンツの間には10pxぐらいの余白が必要です。 画像をつくるときは上下左右のバランスに注意してください。

つまり、370×320のスタンプ画像なら、上下左右に10px程度です。

実際の作業では、こう考えると安全です。

余白の推奨値は変更される可能性があります。申請前にLINE Creators Market公式の最新ガイドラインを確認してください。

余白の作り方

手順

  1. キャラクターのレイヤーを選ぶ
  2. 全体を少し縮小する(90〜95%程度)
  3. 中央に配置する
  4. 上下左右の余白を目で確認する

文字を入れる場合は、文字も余白の内側に収めます。


③ リサイズ

規定のサイズに合わせます。

サイズ(2026年7月30日時点の公式記載)

スタンプ画像 横370 × 縦320(最大)

メイン画像 240 × 240

タブ画像 96 × 74

あわせて、次の条件も満たす必要があります。

サイズの数値は変更される可能性があります。申請前に、LINE Creators Market公式の最新ガイドラインを確認してください。

リサイズの注意点

縦横比を保ってください。

比率を無視して伸ばすと、キャラクターが太ったり細長くなったりします。

手動でのリサイズ手順(Photopeaの場合)

  1. メニューから「イメージ」→「画像サイズ」を開く
  2. 「縦横比を固定」にチェックを入れる
  3. 長い辺の数値を入力する
  4. 適用する
  5. 規定サイズのキャンバスを新規作成する
  6. リサイズした画像を貼り付け、中央に配置する

一括リサイズ(Pythonを使う場合)

40枚を手動でやると時間がかかります。

第11章の scripts/validate_images.py でサイズをチェックし、必要ならリサイズ処理を追加します。

縮小はきれいにできますが、拡大は画質が落ちます。

だから、生成時は大きめのサイズで出しておくのが正解です。


④ PNG保存

保存手順

  1. メニューから「ファイル」→「書き出し」または「エクスポート」を選ぶ
  2. 形式で PNG を選ぶ
  3. 「透明部分を保持」のような設定があればオンにする
  4. 保存する

やってはいけないこと

拡張子だけを変えること。

× stamp_001.jpg のファイル名を stamp_001.png に変える
○ 編集ソフトで「PNG形式で書き出し」を実行する

前者は中身がJPEGのままです。

審査で弾かれます。

確認方法

第11章の scripts/validate_images.py を実行すると、中身が本当にPNGかどうかを判定できます。

これが一番確実です。



この章は前後編に分かれています。

続きは「第6章 画像の加工(後編)文字入れ・白フチ・メイン画像とタブ画像」です。