第11章 Claude Codeによる自動化(前編)環境の準備とファイル整理(約6,988文字) 記事一覧
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見出し・太字・箇条書き・引用・画像は書式が保たれます。
表はnoteで保持されないため、あらかじめ箇条書きに開いてあります。

第11章 Claude Codeによる自動化

この章でわかること


この章は飛ばしても作品は作れます

先に伝えておきます。

この章の内容がなくても、スタンプは完成します。

手作業でもできます。

ただし、次の場面で差が出ます。

40枚のファイル名を連番に変更 20〜30分

40枚のサイズを確認 20分

40枚の透過を確認 30分以上

40枚がPNGか確認 目視では不可能

CSVを40行作る 15分

そして、目視では不可能な確認があります。

「拡張子はPNGだが中身はJPEG」を、目で見て判別することはできません。

これがリジェクトの原因になります。

だから、この章を読む価値があります。


Claude Codeとは何か

パソコンのファイル操作を、日本語の指示で実行してくれるツールです。

何ができるのか

具体例で示します。

あなたが打つこと

line-stamp というフォルダを作って、
その中に images、output、csv の3つのフォルダを作ってください。

Claude Codeがやること

フォルダを作ります。

コマンドを覚える必要はありません。

なぜプログラミング経験が不要なのか

理由は2つです。

1. 日本語で指示できる

コマンドの書き方を知らなくても動きます。

2. スクリプトを書いてもらえる

「40枚の画像を連番にリネームするスクリプトを書いて」と頼めば、書いてくれます。

そして、実行までしてくれます。

この章での使い方

このリポジトリには、すでに3つのPythonスクリプトが入っています。

まずはこれを実行するだけでも十分です。

Claude Codeは、実行を手伝ってもらう相棒として使います。


ターミナルの開き方

「ターミナル」とは、文字でコマンドを入力する画面です。

黒い画面や白い画面に、文字を打ちます。

Windowsの場合

PowerShell(パワーシェル)を使います。

手順

  1. キーボードの Windows キーを押す
  2. powershell と入力する
  3. 「Windows PowerShell」が出てくるのでクリックする
  4. 青い画面(または黒い画面)が開く

別の開き方

  1. 作業したいフォルダをエクスプローラーで開く
  2. アドレスバーをクリックして、powershell と入力してEnter
  3. そのフォルダの場所でPowerShellが開く

この方法だと、フォルダ移動が不要になります。便利です。

macOSの場合

ターミナル(Terminal)を使います。

手順

  1. Command + Space キーを押す
  2. ターミナル または Terminal と入力する
  3. Enterを押す
  4. 白い画面(または黒い画面)が開く

別の開き方

  1. Finderで作業したいフォルダを開く
  2. フォルダを右クリック
  3. 「フォルダに新しいターミナル」を選ぶ

最初に覚えるコマンド4つ

これだけ覚えれば足ります。

1. 今いる場所を確認する

Windows(PowerShell)

pwd

macOS(ターミナル)

pwd

どちらも同じです。

実行すると、現在の場所が表示されます。

2. フォルダの中身を見る

Windows(PowerShell)

ls

macOS(ターミナル)

ls

これも同じです。

ファイルとフォルダの一覧が出ます。

3. フォルダを移動する

Windows(PowerShell)

cd C:\Users\あなたのユーザー名\line-stamp

macOS(ターミナル)

cd /Users/あなたのユーザー名/line-stamp

違いに注意してください。

区切り文字 \(円記号/バックスラッシュ)

先頭 C:\

入力を楽にする方法

cd と打ったあと(半角スペースを入れる)、フォルダをターミナルの画面にドラッグ&ドロップします。

パスが自動で入力されます。

4. 1つ上のフォルダに戻る

Windows・macOS共通

cd ..

.. は「1つ上」を意味します。


Pythonの導入

3つのスクリプトを動かすために、Pythonが必要です。

インストールされているか確認する

Windows(PowerShell)

python --version

macOS(ターミナル)

python3 --version

バージョン番号(例:Python 3.12.0)が表示されればインストール済みです。

インストールされていない場合

Windows

  1. Microsoft Store を開く
  2. 「Python」で検索する
  3. 最新版をインストールする

または、Python公式サイトからインストーラーをダウンロードします。

インストール時の注意

「Add Python to PATH」というチェックボックスがあれば、必ずチェックを入れてください。

これを忘れると、PowerShellから起動できません。

macOS

多くの場合、python3 が最初から入っています。

入っていない場合は、Python公式サイトからインストーラーをダウンロードします。

pythonpython3 の違い

これでつまずく人が多いので、はっきり書きます。

macOSで python と打つと、古いバージョンが動くか、エラーになります。

macOSでは必ず python3 と打ってください。

この章では、以降 python(Windows)/python3(macOS)と併記します。

Pillowのインストール

画像を扱うために、Pillow(ピロー)というライブラリが必要です。

Windows(PowerShell)

python -m pip install Pillow

macOS(ターミナル)

python3 -m pip install Pillow

インストールが終わると、Successfully installed Pillow-... と表示されます。

確認方法

Windows

python -c "import PIL; print(PIL.__version__)"

macOS

python3 -c "import PIL; print(PIL.__version__)"

バージョン番号が出ればOKです。


Claude Codeの導入と起動

インストール

Claude Codeのインストール方法は、公式のドキュメントで確認してください。

インストール手順や必要な環境は更新されることがあります。公式サイトの案内に従ってください。

起動

Windows・macOS共通

  1. ターミナルを開く
  2. 作業したいフォルダに移動する
  3. 次を入力する
claude

Claude Codeが起動します。

使い方の基本

起動したら、日本語で指示を打ちます。

このフォルダの中身を教えてください。

Enterを押すと、答えてくれます。

終了

/exit

または、Ctrl + C を2回押します。


自動化1 フォルダ作成

Claude Codeに頼む場合

そのままコピーして使えます。

現在のフォルダに、LINEスタンプ制作用のフォルダ構成を作ってください。

line-stamp/
├── raw/           生成したままの画像を入れる
├── edited/        加工済みの画像を入れる
├── output/        リネーム後の完成画像を入れる
├── final/         申請用(main.png と tab.png もここ)
├── csv/           stamp_list.csv を置く
├── prompts/       使ったプロンプトを保存する
└── boneyard/      ボツ案を保存する(SNS投稿用)

各フォルダに、用途を書いた README.txt も作ってください。
既存のファイルは削除しないでください。

自分でコマンドを打つ場合

Windows(PowerShell)

New-Item -ItemType Directory -Force -Path line-stamp\raw, line-stamp\edited, line-stamp\output, line-stamp\final, line-stamp\csv, line-stamp\prompts, line-stamp\boneyard

macOS(ターミナル)

mkdir -p line-stamp/{raw,edited,output,final,csv,prompts,boneyard}

boneyard(ボツ案)フォルダを作る理由

第9章で書いたとおり、ボツ案はSNSでいちばん反応がある素材です。

捨てずに残します。

そして、フォルダを分けておかないと、申請用の画像に混ざります。

これは実際にやりかけた失敗です。


自動化2 40個のセリフ管理(CSV作成)

スクリプトを実行する

Windows(PowerShell)

python scripts\create_csv.py

macOS(ターミナル)

python3 scripts/create_csv.py

実行すると、stamp_list.csv が作られます。

出力される列

number,category,text,emotion,pose,image_prompt,status,filename,notes

出力先を指定する

python scripts\create_csv.py --output csv\stamp_list.csv
python3 scripts/create_csv.py --output csv/stamp_list.csv

空のテンプレートとして出す

セリフを自分で入れたい場合は、--empty を付けます。

python scripts\create_csv.py --empty
python3 scripts/create_csv.py --empty

40行の枠だけが作られます。

Excelで開いたときの文字化けを防ぐ

このスクリプトは、UTF-8 BOM付きで出力します。

BOM(ボム)とは、ファイルの先頭に付ける短い印です。

これがあると、Excelが「日本語のファイルだ」と判断してくれます。

BOMがないと、Excelで開いたときに文字化けすることがあります。

だから、最初から付けて出力しています。

Claude Codeに頼む場合

csv/stamp_list.csv を読み込んで、次のことをしてください。

1. statusが todo の行を数えて表示する
2. カテゴリーごとの件数を表示する
3. textが9文字以上の行を警告として一覧表示する
4. filenameが空の行があれば、numberから自動で
   stamp_001.png 形式で埋める

CSVは上書きせず、csv/stamp_list_updated.csv として保存してください。

自動化3 連番リネーム

40枚のファイル名を stamp_001.png 形式に統一します。

なぜスクリプトを使うのか

手作業で40回名前を変更するのは大変です。

そして、途中で番号を飛ばすと、順番が崩れます。

実行する

Windows(PowerShell)

python scripts\rename_images.py --input edited --output output

macOS(ターミナル)

python3 scripts/rename_images.py --input edited --output output

このスクリプトの安全設計

3つの安全策を入れています。

1. 元ファイルを上書きしません

--input のフォルダは触りません。

--output フォルダにコピーします。

失敗しても、やり直せます。

2. 処理前に一覧を表示します

こういう表示が出ます。

============================================================
リネーム対象ファイル一覧
============================================================
入力フォルダ: edited
出力フォルダ: output

  1. IMG_2034.png              ->  stamp_001.png
  2. IMG_2035.png              ->  stamp_002.png
  3. IMG_2036.png              ->  stamp_003.png
  ...
 40. IMG_2073.png              ->  stamp_040.png

対象ファイル数: 40 件
============================================================

この内容でコピーを実行しますか? (y/N):

y を入力するまで、何も起きません。

3. 並び順を安定させます

ファイル名に含まれる数字を、数値として比較します。

だから、こうなりません。

× img1.png, img10.png, img2.png
○ img1.png, img2.png, img10.png

確認せずに実行する

自動で進めたい場合は --yes を付けます。

python scripts\rename_images.py --input edited --output output --yes
python3 scripts/rename_images.py --input edited --output output --yes

番号の開始位置を変える

--start で指定できます。

python scripts\rename_images.py --input edited --output output --start 11

stamp_011.png から始まります。

メイン画像とタブ画像は含めない

main.pngtab.png は、リネームの対象から自動で除外されます。

そして、--output フォルダにそのままコピーされます。



この章は前後編に分かれています。

続きは「第11章 Claude Codeによる自動化(後編)画像の検証と原稿の自動生成」です。