第12章 よくある失敗(約7,514文字) 記事一覧
使い方 「本文をコピー」を押す → noteの編集画面を開く → 貼り付け(Ctrl+V)
見出し・太字・箇条書き・引用・画像は書式が保たれます。
表はnoteで保持されないため、あらかじめ箇条書きに開いてあります。

第12章 よくある失敗

この章でわかること


なぜ失敗をまとめて読むのか

結論。

失敗は、パターンが決まっています。

そして、そのほとんどは事前に防げます。

私が実際にやった失敗、周りで見た失敗、仕組み上起きる失敗を24個並べました。

先に読んでおくと、同じ道を通らずに済みます。

失敗の分布

工程別に整理すると、こうなります。

企画 4

キャラクター設計 3

セリフ 4

画像生成 4

画像加工 5

申請 2

販売後 2

加工工程がいちばん危険です。

そして、加工の失敗は自動チェックで防げます(第11章)。


企画の失敗(4件)

失敗1 最初から40枚を完成させようとする

症状

40枚作り終えてから、「顔が違う」「文字が小さい」「透過できていない」と気づく。

40枚ぶんの作り直しになる。

そして、途中で力尽きる。

原因

対策

まず4枚だけ作ります。

そして、スマートフォンで確認します。

問題がなければ残り36枚に進みます。

4枚なら、やり直しは4枚ぶんです。

この1点だけで、挫折率が大きく下がります。


失敗2 ターゲットが曖昧

症状

「みんなが使える」スタンプを作ったが、誰も使わない。

セリフを考えるときに手が止まる。

原因

対策

第2章の1行テンプレートを埋めます。

【使う人】〇〇な人(年齢感・職業・立場)
【使うトーク】誰とのトークか
【使う場面】3つ

埋まらないテーマは、まだ決まっていません。

「3歳児クラスの担任をしている保育士」まで絞ると、セリフが自動で出てきます。


失敗3 使いどころがないスタンプを作る

症状

面白いけれど、送る場面がない。

自分でも使わない。

原因

対策

各セリフについて、この1文を書けるか確認します。

(   )のときに、(   )に送る。

書けなければ、そのセリフは外します。

「宇宙一だね!」は面白いですが、送る場面がありません。


失敗4 競合を確認しないで作り始める

症状

完成後に検索したら、同じ切り口の作品が大量にあった。

原因

対策

作る前に5分でスタンプ検索します。

そして、多かったら切り口をずらします。

「保育士」で大量に出てきた
 ↓
「3歳児クラス担任」に絞る
 ↓
「保育士の連絡帳返信」に絞る

競合が多いのは、需要がある証拠です。

諦めるのではなく、絞ります。


キャラクター設計の失敗(3件)

失敗5 キャラクターが毎回変わる

症状

1枚目と20枚目で、髪の長さ、肌の色、年齢感が違う。

40枚が「同じシリーズ」に見えない。

原因

対策

3つやります。

  1. 設定文を毎回まるごと貼る(要約しない)
  2. 基準画像を1枚作り、参照させる
  3. 色は色コードで指定する#E8C468 など)

そして、プロンプトの末尾にこの1行を入れます。

※ 髪型・髪色・肌の色・服装・小物・画風は基準画像と完全に同一にしてください。
  変更してよいのは表情とポーズのみです。

失敗6 頭身が高すぎる

症状

スマートフォンで見たとき、顔が小さくて表情が読めない。

原因

対策

2〜3頭身にします。

スタンプは小さく表示されます。

顔が大きいほうが有利です。

「かっこよさ」より「表情が読めること」を優先します。


失敗7 線が細い・色が薄い

症状

縮小すると線が消える。

トーク背景に溶けて見えなくなる。

原因

対策

淡い色は、スマートフォンで消えます。


セリフの失敗(4件)

失敗8 セリフが長い

症状

文字が小さくなって読めない。

原因

対策

原則8文字以内にします。

超える場合は、3つの方法があります。

方法1 言い切る:「資料の作成が完了しました」→「資料できた!」
方法2 2行にする:「遅くなって / ごめん!」
方法3 ポーズで補う:「あとで!」+スマホを見せるポーズ

失敗9 文字が小さい

症状

パソコンでは読めるが、スマートフォンでは読めない。

原因

対策


失敗10 同じ意味のセリフが重複する

症状

「了解」「わかった」「オッケー」が別々の枚数を占めている。

実質、1枚で足りる。

原因

対策

判定基準はこれです。

同じ場面で、どちらを送るか迷うなら重複。

第4章のプロンプトでAIに重複チェックさせます。


失敗11 感情表現ばかりになる

症状

「うれしい」「かなしい」「たのしい」が20個。

「了解」が1個。

原因

対策

第4章の配分表に従います。

あいさつ 4 / 返事 5 / 感謝 3 / 謝罪 3 / 確認 4 /
仕事 5 / 感情 5 / 応援 4 / 締め 4 / キャラのネタ 3

トークでいちばん使うのは「返事」と「確認」です。


画像生成の失敗(4件)

失敗12 商用利用条件を確認しない

症状

40枚作ってから、そのサービスの生成物が商用利用できないと気づく。

原因

対策

作る前に、5分で確認します。

必ず公式の利用規約・ヘルプページで確認してください。


失敗13 他作品に似すぎる

症状

既存のキャラクターに似ていると指摘される。

原因

対策

× 〇〇(作品名)風の絵柄
○ 太く均一な輪郭線、ベタ塗り、影は1段のみ

生成後に、こう自問します。

この絵を見た人が、特定の実在人物や既存キャラクターを思い出さないか。


失敗14 小物に文字やロゴが入る

症状

ノートパソコンの画面に、意味不明な文字列が出ている。

服のプリントにロゴのようなマークが出ている。

原因

対策

プロンプトに毎回入れます。

- 小物は無地(ロゴ・文字なし)
- ノートパソコンやスマートフォンの画面には何も表示しない
- 画像内に文字を一切描かない

そして、生成後に小物を拡大して確認します。


失敗15 キャラクターを画面の端まで大きく描かせる

症状

余白がなく、加工時に手や足が切れる。

審査で余白不足を指摘される。

原因

対策

プロンプトに書きます。

【構図】
キャラクターの周囲に均等な余白を残す(端に接触させない)

加工時にも、全体を90〜95%に縮小して中央配置します。


画像加工の失敗(5件)

失敗16 背景透過を忘れる

症状

暗い背景のトークで、白い四角が出る。

原因

対策

確認方法が決まっています。

  1. 新しいレイヤーを作る
  2. 黒または濃い青で塗りつぶす
  3. キャラクターのレイヤーのに置く
  4. 白い部分が出ていないか見る

そして、validate_images.py で全枚数を機械的に確認します。

見た目では絶対にわかりません。


失敗17 白いフチが残る

症状

暗い背景で、輪郭が白く光る。

原因

対策

選択範囲を1px内側に縮めてから削除します。

または、輪郭を消しゴムで整えます。


失敗18 JPEGをリネームしてPNGにする

症状

アップロード時にエラーが出る、または審査で弾かれる。

原因

対策

編集ソフトの「PNG形式で書き出し」を使います。

そして、validate_images.py で中身を確認します。

このスクリプトは、ファイルの先頭を読んで実際の形式を判定します。

目視では不可能な確認です。


失敗19 メイン画像とタブ画像を作り忘れる

症状

申請画面で止まる。

原因

対策

最初から42枚として数えます。

スタンプ画像 40枚 + メイン画像 1枚 + タブ画像 1枚 = 42枚

サイズが違うので、流用できません。

そして、タブ画像は横長です(参考:96×74)。

正方形で作ると、上下に余白が出ます。


失敗20 元画像を上書きする

症状

やり直しができない。

原因

対策

rename_images.py は、元ファイルを上書きしない設計にしています。


申請の失敗(2件)

失敗21 説明文と中身が合っていない

症状

審査で指摘される。

または、買った人の期待とずれる。

原因

対策

説明文は、セリフ40個を見ながら書きます。

実際に入っている範囲だけを書きます。

そして、タイトルには大事な言葉を2〜3語だけ入れます。

× かわいい 面白い 使える 人気 毎日 敬語 ビジネス
○ AIコンサル アイナ|毎日つかえる40個

失敗22 ファイル名が連番になっていない

症状

ZIPでアップロードしたら、順番がバラバラになった。

原因

対策

3桁の連番にします。

stamp_001.png
stamp_002.png
...
stamp_040.png

rename_images.py で一括変換できます。


販売後の失敗(2件)

失敗23 SNS宣伝をしない

症状

販売開始したが、誰も存在を知らない。

原因

対策

販売URLだけを投稿するのではなく、過程を見せます。

ボツ案と失敗談が、いちばん読まれます。

これは押し売りではありません。

作っている様子を見せるだけです。


失敗24 1作品で終了する

症状

1作目を出して、そこで止まる。

原因

対策

1作目の申請と同じ日に、2作目の企画表を書きます。

そして、1作目の目的をこう置いておきます。

1作目の目的は、売上ではなく「完成させて、流れを覚えること」。

2作目は、1作目の3分の1程度の時間で作れます。

理由は、テーマ・キャラクター・プロンプト・加工手順がすべて再利用できるからです。


そのまま使えるプロンプト

プロンプト1 自分の制作物を失敗リストで点検する

▼ ここからコピーして使えます(37行)

あなたはLINEスタンプ制作の経験者です。

以下は、私が制作したLINEスタンプの情報です。
よくある失敗の観点から点検してください。

【制作物の情報】
- テーマ:
- 使う人(1行):
- キャラクター設定:
- セリフ40個:
- 頭身:
- 線の太さ:
- 色の濃さ:
- 透過の確認方法:
- 文字のフォントとサイズ:
- フチの有無:
- メイン画像・タブ画像:作成済み/未作成
- ファイル名の形式:
- 説明文:
- SNS宣伝の計画:
- 2作目の企画:

【点検の観点(24項目)】
企画:40枚一括制作 / ターゲット曖昧 / 使いどころなし / 競合未確認
設計:キャラのブレ / 頭身が高い / 線が細い・色が薄い
セリフ:長い / 小さい / 重複 / 感情偏重
生成:商用利用条件未確認 / 他作品に類似 / 小物の文字 / 余白なし
加工:透過忘れ / 白フチ残り / 偽PNG / メイン・タブ未作成 / 元画像上書き
申請:説明文の不一致 / ファイル名の非連番
販売後:宣伝なし / 1作品で終了

【出力形式】
| 観点 | 判定(OK / 要確認 / NG) | 指摘 | 対策 |

【最後に出力すること】
- 申請前に必ず直すべき項目(優先度順)
- 今すぐできる確認作業3つ

▲ ここまで

プロンプト2 失敗の記録を資産にする

私がLINEスタンプ制作で経験した失敗を記録に残したいです。

以下の内容を、次の作品で見返せる形に整理してください。

【今回の失敗】
(起きたことを箇条書きで貼る)

【出力してほしいこと】
1. 失敗の分類(企画 / 設計 / セリフ / 生成 / 加工 / 申請 / 販売後)
2. 根本原因(「確認していなかった」で終わらせず、工程の問題として書く)
3. 次回の工程に追加すべきチェック項目(チェックボックス形式)
4. その項目を、どの工程のどのタイミングで確認するか
5. 自動化できる項目と、目視が必要な項目の切り分け

【出力先】
lessons_learned.md として保存できるMarkdown形式

失敗を防ぐチェックリスト(工程別)

企画

キャラクター設計

セリフ

画像生成

画像加工

申請

販売後


章のまとめ

次の章がまとめです。

明日から何をするか、順番で示します。


白フチのあり・なし(暗い背景で比較)

白フチのあり・なし(暗い背景で比較)